BLAST Rivals 2025 シーズン2の2日目は、この大会がいかに過酷であるかを改めて証明した。どのチームも減速する余裕はない。強豪であっても特権はない。たった1マップでシーズン全体が揺らぎ得る。Spirit は最悪の初日から立ち直り、Falcons は自信に満ちたまま準決勝へと歩みを進めた。paiN は緊張感あふれる敗者組対決で TYLOO を撃破。そして注目の一戦 —— FURIA vs Vitality —— は、両者の激化するライバル関係に新たな章を加えた。以下に全試合を総括する。
The MongolZ 0–2 Spirit —— 必要不可欠な復活

Spirit は大きなプレッシャーを背負って試合に臨んだ。負ければ即脱落、勝てば希望が繋がる。Dust2 は一方的な展開となった。Spirit は規律、構造、スピードのすべてが噛み合ったプレーを披露し、donk は ADR 112.4、Rating 1.72 というシーズン最高級のパフォーマンスを見せた。The MongolZ は Passion UA との激戦の疲労が明らかで、勢いを取り戻そうとした試みは tN1R と sh1ro の素早いトレードによって全て封じられた。Ancient はより拮抗したが、Spirit は重要ラウンドを確実に取り切り、自信を持って試合を締めくくった。tN1R は今回も目立ち、複数の重要なエントリーとクラッチを成功させた。
MVP —— donk(1.72 Rating)

VRS:Spirit +39pt(#7)、The MongolZ –15pt(#6)
この勝利は単なる生存ではない。精神面のリセットとして極めて大きな意味を持っていた。
Passion UA 0–2 Falcons —— クラスの違いが明確に

歴史的アップセットの勢いでこの試合に挑んだ Passion UA だったが、Falcons は全く別次元の相手だった。欧州の強豪は極めて安定した構造的 CS を展開。ウクライナ側が選んだ Train は多少の見どころがあったが、Falcons は完璧にタイミングを読み、PUA の全ての試行を封じ込めた。kyxsan がローテーションを制御し、m0NESY は 1.53 Rating の圧巻の活躍。Mirage で全てが決まった。Falcons はこれまで Spirit、OG、TYLOO を粉砕してきた鋭いテンポを今回も展開。Passion UA は NiKo の攻撃性にも kyousuke のミッドコントロールにも対応できなかった。
MVP —— m0NESY(1.53 Rating)

VRS:Falcons +1pt(#2)、Passion UA –3pt(#23)
敗北したものの、Passion UA は世界トップレベルの相手から非常に価値ある経験を得た。
paiN 2–1 TYLOO —— 緊迫のサバイバルスリラー

勝てば準々決勝進出、負ければ即脱落。状況は極めて明確だった。これは 2日目で最も感情の揺れが大きいシリーズとなった。Nuke では paiN が鋭く集中したプレーを展開。snow と nqz が幾度もサイトを突破し、TYLOO は対応策を見つけられなかった。Ancient で流れは変わる。TYLOO はエース JamYoung に頼り、彼は 1.42 Rating と圧巻のプレーを披露。その侵略性は継続的なプレッシャーを生み出し、最終マップへ持ち込んだ。Overpass では paiN が完璧に試合を掌握。biguzera が守備の要となり、dgt が複数の重要クラッチを制した。結果、TYLOO の望みは完全に断たれた。
MVP —— JamYoung(1.42 Rating)

VRS:paiN +26pt(#16)、TYLOO –7pt(#25)
TYLOO は再び闘志を見せたが、世界トップ20の壁はなお突破できていない。
FURIA 2–1 Vitality —— 最熱のライバル対決に新たな章

これは 2日目のハイライトだった。今季最強の2チームが再び激突し、シリーズは最初から最後までドラマに満ちていた。Vitality は自信満々にスタート。Overpass では ropz がチームを牽引し、16–7 の快勝。規律とユーティリティ運用で FURIA を圧倒した。しかし Nuke で勢いは逆転。FURIA は「王者モード」へ突入。ポストプラントは落ち着き、YEKINDAR はあらゆるアグレッシブタイミングでチームに貢献。KSCERATO は安定し、molodoy はまたしてもプレッシャー下でのクラッチを成功。Inferno はブラジルのショーケースとなった。FURIA は序盤からマップを掌握し、molodoy はこの日最高のプレーでシリーズを締めくくった。
MVP —— molodoy(1.16 Rating)

VRS:FURIA +11pt(#1)、Vitality –16pt(#3)
これは FURIA がわずか10日間で Vitality を4度倒したことになる。彼らは明らかに apEX のシステムへの「解答」を見つけている。
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2日目まとめ
2日目は激しく、予測不可能だった。そしていくつかの重要な傾向を再確認させた:
- Spirit は見事に立ち直り、再び競争圏へ戻った。
- Falcons はグループ全体を勝ち抜く準備が整っているようだ。
- paiN は再び生き残り、その粘り強さを証明した。
- FURIA は 2–0 の完全戦績で世界シーンを引き続き支配している。
大会は今後、どの試合も歴史的瞬間になり得るフェーズへと突入する。

