南米チームの9z（世界ランキング#59、VRS#52）とポーランドのVenom（世界ランキング#75、VRS#63）は、Thunderpick World Championship 2025のグループステージ脱落回避戦で重要な勝利を収めた。
9zはOG（世界#33、VRS#32）を2–1（7–13 Train、13–8 Nuke、19–16 Ancient）で下し、VenomはImperial（世界#43、VRS#34）を同じく2–1（13–6 Train、5–13 Overpass、13–11 Dust2）で破った。
両チームはDecider Matchへ進出し、最後のプレーオフ進出枠を争う。一方、OGとImperialは大会から姿を消した。
試合の経過
OG vs 9z（1–2）
- Train（9zの選択） — 13:7
OGは好スタートを切ったが、9zはすぐに対応し、攻撃的なスタイルを押し付けた。Luca “Luken” Nadottiがチームの原動力となり（74–48 K–D、レーティング1.60）、撃ち合いを支配し、重要なクラッチを連続で制した。 - Nuke（OGの選択） — 8:13
アルゼンチンの9zは2マップ目を完全にコントロールし、OGにリテイクのミスを誘発させた。HUASOPEEKとmaxが守備で安定感を発揮した。 - Ancient（決定戦） — 16:19
緊迫した展開の末、9zが延長戦で冷静さを保ち勝利。最後のラウンドでLukenがエースを達成し、試合を締めくくった。
試合の最優秀選手 — Luca “Luken” Nadotti
- K–D: 74–48
- ADR: 106.8
- Rating 3.0: 1.60
- KAST: 73.7%
Lukenは再び地域トップクラスのスナイパーであることを証明した。3マップを通して安定したパフォーマンスを見せ、チームの勝利の鍵を握った。
Imperial vs Venom（1–2）
- Train（Venomの選択） — 6:13
ポーランドのVenomは、自身のピックで圧倒的なパフォーマンスを披露。特にAlan “flayy” Krupaの規律あるプレーが光り（55–39 K–D、レーティング1.36）、相手を圧倒した。 - Overpass（Imperialの選択） — 13:5
ブラジルのImperialは勢いを取り戻し、試合を支配したが、その流れを次のマップには持ち込めなかった。 - Dust2（決定戦） — 11:13
シリーズで最も緊張感のあるマップ。Venomはcheloとtryによる強烈なカムバックを受けながらも、最後のラウンドでinnocentのクラッチにより勝利を決定づけた。
試合の最優秀選手 — Alan “flayy” Krupa
- K–D: 55–39
- ADR: 91.4
- Rating 3.0: 1.36
- KAST: 75.4%
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Flayyはキャリアの中でも最高クラスの試合を見せた。プレッシャー下でも落ち着きと安定感を維持し、その個人技がVenomの歴史的勝利を導いた。
試合後のVRS変動
- 9z: +54ポイント（1114 → 1168）で**#52 → #46**に上昇。
- OG: –23ポイント（1341 → 1318）で**#35**に後退。
- Venom: +59ポイント（1061 → 1120）で**#63 → #51**に上昇。
- Imperial: –24ポイント（1333 → 1309）で**#34 → #35**に後退。
トーナメントの背景
Thunderpick World Championship 2025は、賞金総額85万ドルを誇る大規模LAN大会であり、Valve Regional Standings (VRS) システムの一部として実施される。結果はStarLadder Budapest Major 2025の出場資格に直接影響する。
グループステージはGSL方式で進行し、2勝でプレーオフ進出、2敗で脱落となる。
チームの今後
9zはThe MongolZとのDecider Matchに進出し、準決勝進出を懸けて戦う。アルゼンチン勢は絶好調を維持しており、この勝利はプレーオフ進出への転機となる可能性がある。
VenomもグループBのDecider Matchへ進出し、Auroraと対戦する。ポーランドチームにとって、これは数年ぶりにメジャー大会のプレーオフへ進む絶好の機会だ。
一方、OGとImperialは大会を去り、7〜8位でフィニッシュ。賞金8,000ドルとクラブポイント12,000を獲得した。
試合のまとめ
9zとVenomは、ランキング下位のチームでも強豪に立ち向かえることを証明した。今回の勝利は、彼らのThunderpick World Championship 2025での道を延ばすだけでなく、次のMajor大会出場レースにおいても重要な一歩となった。
両チームは、今後の運命を左右する決定的な一戦に挑むことになる。
