世界ランキング1位のVitalityは、IEM成都2025の準々決勝でAstralisを2対1で破り、躍進を続けている。ヨーロッパ混成チームは、2マップ目を落とした後も冷静さを保ち、主導権を取り戻して勝利を収めた。
一方、Astralisにとってこれは今大会最後の試合となり、最終順位は5~6位での終了となった。
大会の概要
IEM成都2025は、伝説的なシリーズであるIntel Extreme Mastersの一環として、中国・成都で11月3日から9日まで開催されている。
世界各地から集まった16チームが、賞金総額100万ドルと、次回のCS2 Major出場資格に影響を与えるVRSポイントを懸けて競い合う。
プレーオフ形式は**シングル・エリミネーション(Bo3)**であり、一度の敗北が即脱落を意味する。
試合の展開 — Vitality 対 Astralis
VitalityとAstralisの対決は、IEM成都2025プレーオフでも最も激しい試合のひとつとなった。
フランスとヨーロッパ混成のVitalityは、flameZとZywOoの安定したパフォーマンスによって、3マップシリーズを制した。
- Inferno(Vitality選択) — 13対7。
「蜂(Bees)」の愛称を持つVitalityは、試合開始直後からテンポを支配。flameZとropzがAサイトを制圧し、ZywOoがミッドを確実にコントロール。Astralisは守備を突破できず、大差で敗北した。 - Nuke(Astralis選択) — 14対16。
デンマーク代表のAstralisは得意マップで息を吹き返した。deviceとjabbiが序盤をリードし、後半の連続ラウンド勝利によってシリーズをタイに戻した。 - Mirage(決定戦) — 13対7。
Vitalityはお馴染みのスタイルで試合を締めくくった。flameZの積極的なプッシュとZywOoの正確な射撃が、相手に一切の反撃を許さなかった。

MVP — シャハル “flameZ” シューシャン
- K–D:58–50
- ADR:91.5
- Rating 3.0:1.35
イスラエル出身のライフラーであるflameZは、InfernoとMirageの両マップで重要なデュエルを制し、シリーズ最高評価を記録して勝利の原動力となった。
VRSポイント結果
- Vitality:+12pt(1939 → 1951) — 世界1位を維持
- Astralis:–9pt(1730 → 1721) — 世界13位に降下
今後の試合予定
Vitalityは11月8日、MOUZとの準決勝に臨む。
勝利すればIEM成都2025グランドファイナルへの切符を手にする。
チームは個々のスキルと連携の両面で安定感を見せており、自信に満ちた状態で試合に挑む。
一方のAstralisは、今大会を5~6位で終え、賞金1万2500ドルと、今後に生きる貴重な経験を得て大会を後にした。
試合のまとめ
Vitalityは、再び世界最強チームであることを証明し、Astralisを圧倒的な内容で下した。
チームは規律ある戦術運び、堅実な防御、そして勝負所での冷静さを見せつけた。
次の課題は、MOUZとの準決勝対決。勝てばグランドファイナル進出が決まる。
一方のAstralisは、健闘を見せたものの、今回はトロフィー争いに届かず大会を終える結果となった。

