ヨーロッパのチームNatus Vincere(世界ランキング第9位、VRS第7位)は、トルコのチームAurora(世界ランキング第8位、VRS第9位)を2–1(4–13 Nuke、13–6 Mirage、13–11 Dust2)のスコアで下し、Thunderpick World Championship 2025のグループB勝者戦を制した。この結果、NAVIは準決勝進出を確定させ、Auroraは敗者決定戦に回り、プレーオフ最後の出場枠をかけてVenomと対戦することになった。
試合の経過
- Nuke(NAVIの選択)— 4:13
シリーズの幕開けは「黄と黒」にとって厳しいものとなった。Auroraは試合のあらゆる面で圧倒し、特に**XANTARES(44–39 K–D、85.7 ADR)**が自信に満ちたエントリーキルで相手の防御を崩壊させた。NAVIは適応できず、自分たちのピックマップでわずか4ラウンドしか取れなかった。 - Mirage(Auroraの選択)— 13:6
Natus Vincereはすぐに反撃し、2枚目のマップを完全に支配した。w0nderfulはAWPの技術を見事に発揮し(50–32 K–D、レーティング1.33)、makazzeとb1tが試合のテンポを維持した。AuroraはNAVIの堅牢な防御を突破できず、6回中5回のクラッチを落とした。 - Dust2(決定戦マップ)— 13:11
シリーズの行方はクラシックマップで決した。Auroraが8:4でリードしたものの、makazzeとAleksibの連携によってNAVIが反撃を開始。スコア11:11の場面でmakazzeが1対3のクラッチを制し、トルコチームの抵抗を完全に打ち砕いた。
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試合のMVP — Drin “makazze” Shaqiri
- K–D: 44–38
- ADR: 71.0
- Rating 3.0: 1.11
- KAST: 66.7%
makazzeはNAVIの中で最も安定したプレイヤーであるだけでなく、シリーズを決定づけた主役でもあった。特にDust2での高圧状況下における落ち着いたプレーと的確な判断が、チームを逆転勝利へと導き、準決勝進出を確実なものにした。
試合後のVRSレーティング
- Natus Vincere:+32ポイント獲得(1798 → 1830)し、第7位を維持。
- Aurora:–13ポイント(1796 → 1783)を失い、第8位から第9位に後退。
この結果、NAVIはプレーオフ前に上位グループ内での地位を強化。一方で、Auroraは次の試合に敗れればトップ10から脱落する危険にさらされている。
トーナメントの概要
Thunderpick World Championship 2025は、賞金総額85万ドルを誇るLAN大会であり、Valve Regional Standings(VRS)システムの一部として行われる。その結果はStarLadder Budapest Major 2025への出場資格に直接影響を与える。グループステージはGSL方式で行われ、2勝すればプレーオフ進出、2敗すれば敗退、1–1のチームは決定戦(Decider)で進出を争う。
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今後の展開
Natus Vincereは準決勝に進出し、グループAの勝者であるFURIAと対戦する。これは両チームの新体制同士による初の直接対決となり、NAVIにとってはB1ad3監督のもとでの成長が本物であることを証明する絶好の機会だ。
一方、AuroraはVenomとの決定戦に臨む。この試合で勝者がプレーオフ最後の出場枠を手にする。トルコチームにとっては運命を左右する一戦であり、敗北すれば即敗退、勝利すればタイトル争いを続けることができる。
試合総括
NAVIは、Nukeでの壊滅的なスタートから見事な立て直しを見せ、経験と粘り強さを証明した。w0nderfulとmakazzeの活躍により、この新体制が優勝を狙えるチームであることが明らかになった。
一方、Auroraは強力なスタートを切りながらも、再び重要な局面で勢いを失った。次の試合では、トルコチームは最大限のプレッシャーの中で戦わなければならず、早期敗退を避けるためには勝利が絶対条件となる。